だらけ者だらけ

だらけ者だらけの遊び場

【UE4】被写界深度半透明物体共生戦略手法零式(Type-0)

※UE4フォーラムに本記事のスレッドを立ち上げております。
半透明描画とDOF(被写界深度)を両立させる方法について(2014 Advent Calender)



わかりにくいタイトルでごめんなさい。つまり、

半透明描画にDOF(被写界深度)を適切にかける手法を、色々試してみました。
というのが、今回の記事内容です。ソース拡張や独自ポストプロセスは入っていません。エディタ内でできることの調査です。
(被写界深度は文字が硬い感じがするので、英語のDepth Of Fieldを略した"DOF"と以後表現します。レンダリング界隈の人々はDOF(ドフ)と呼んでいるみたいです。)

前もって自分が試した手法の結論を言っておきます。

半透明描画にDOFの効果を与えるために2つ程手法を紹介します。が、本手法は多大な手間がかかりますし、色々制約があります。実用的ではありません。

自分なりの検証結果をまとめときますので、議論の入り口になれば幸いです。
そんな意味での零式(Type-0)です。。
ということで本日のアジェンダです。

アジェンダ


  1. 発端: 半透明とDOFの相性の悪さの例
  2. 原因: なんで半透明のDOFはうまくいかない?
  3. 解決案1: DOFに対応した半透明描画を作成する
  4. 解決案2: DOFをかけたい描画にデプスを与える
  5. まとめ: なぜ実用的じゃないか

発端: 半透明とDOFの相性の悪さ


まずは、DOF(被写界震度)と半透明描画がうまく行かないシーンを見てみます。
非常にシンプルで恐縮ですが、空間にパーティクルを配置しただけの以下のシーンを考えます。

DOF(被写界震度)OFF

これにDOFかけたシーンがこちらです。

DOF(被写界震度) ON

わかるでしょうか?地面の切れる地平線にそって、DOFの効果に差が出て、境界線がでています。

また、半透明物体を別のバッファに描画する"Separate Translucency"という機能がマテリアルにあります。


マテリアルのSseparate Translucency設定箇所


この機能はProjectSettingで、そもそもSeparate Translucencyを使うかを設定できます。

プロジェクトのSseparate Translucency設定箇所


これらをOnにしてる人も多いと思いますが。。。
"Separate Translucency"が設定された半透明マテリアルにはDOFがかかりません。
これを設定したのが以下の画像です。

被写界震度ON & マテリアルのSeparate TranslucencyをON


一見良さそうに見えますが、右の遠くにある煙はDOFが入っていません。繰り返しになりますが、Separate TranslucencyがONのマテリアルをアサインされた物体には、DOFがかからないのです。
このように、半透明描画とDOFは非常に相性が悪いです。
ひどく言えば、バグのような描画結果になってしまいます。
半透明描画は、実は様々なエフェクトと併合性がありません。
これらの検証はs k (@monsho1977) | Twitterさんが以下の記事で丁寧にまとめています。ので、参考にしてみてください。
もんしょの巣穴blog [UE4] 半透明マテリアル

 

原因: なんで半透明のDOFはうまくいかない?


ではなんで半透明描画がうまくいかないのか?答えは単純で、
半透明描画がDepthを書き込まないから
ということに集約できます。

前章の画像のDepthを見てみます。

デプスバッファ(Scene Depth)


半透明の煙のデプスは全く書き込まれていません。
UE4の半透明物体(≒マテリアルがTranslucentに設定されたもの)はデプスに描画されません。
しかし、DOF(被写界深度)はデプスバッファを見て遠近を判断するので、半透明物体の正確な位置を考慮することができないのです。そのため、先に見せたようなエフェクトの不具合が発生してしまうのです。一連のレンダリング流れをまとめたのが下図です。

半透明とDOFの描画の流れ(Separate Translucencyを使わない場合)


また先にも述べた通り、UE4には、マテリアル設定にSeparate Translucencyという機能があります。そのSeparate TranslucencyをONにした際の挙動が以下です。Separate Translucencyが設定されたオブジェクトは別のバッファに書き出され、DOFの後に合成されます。半透明描画がやたら真っ赤なのは、単にこの画像がアルファを考慮していない画像なだけでアルファを考慮すると合成画像のように馴染みます。

半透明とDOFの描画の流れ(Separate Translucencyを使う場合)

DOFの後に合成するので、そりゃあ半透明にはDOFがかからないわけです。

解決案


では、どのような解決策があるか?今回、検証した以下2つの手法を晒します。

  1. 半透明の描画時に自力でぼかす
  2. DOFがかかるように遠くの物体にはデプスを書く

両方共Separate TranslucencyがOnになっていることを想定しています。

炎は複数のEmitterで作られており設定が大変なので、ここからはEmitterが一個のシンプルな煙で検証します。



検証用の煙

煙が赤いのはわかりやすくするためです。


解決案1: 半透明の描画時に自力でぼかす(マテリアルのDephtOfFieldFunction)


この解決案は、半透明のマテリアルを改変し、自作のDOF効果をぶち込んでやろうという方針のものです。

自作のDOF効果でパーティクルをぼかす


そのために、マテリアルのDepthOfFieldFunctionという機能を使います
Unreal Engine | Utility 表現式

マテリアルのDepthOfFieldFunctionノード


これの効果を見てみます。例えば、以下のマテリアルをスフィアに設定します。

DepthOfFieldFunctionテストマテリアル


DepthOfFieldFunctionはピントがあっている場合は0の値を、ボケている場合は1の値を返してくれます。しかもポストプロセスのDOF設定と自動で対応付けしているので、ピントがあう位置では赤に、ピントが合わないぼやけた位置では緑色になります。(下図)


DepthOfFieldFunctionテストシーン


このように、DepthOfFieldFunctionを使うことで、マテリアル内でDOFへの遷移が可能となるのです。後は、この値に基づいてマテリアルを構築するのみです。単純にぼかしテクスチャを用意して、オリジナルと遷移するようにします。

結果の画像が以下です。左側がオリジナルの煙で、近寄っても遠のいてもぼけません。右側はDepthOfFieldFunctionを用いた煙で、近寄るとボケているのがわかるかと思います。


このように、半透明物体に対して、独自にDoFの設定を行う事が可能です。今回厳密に調査していませんが、まとめるとこんな感じです。

  • 長所
    1. 各エフェクトに対してカスタマイズしたDoFの効果を作成することができる。
  • 短所
    1. シェーダ負荷があがる。
    2. 自身で一つ一つ調整しないといけない。




解決案2: DOFがかかる(ぼける)物体にはデプスを書く(Particle LOD)


こちらは簡単に紹介だけ。
もう一つの手法も、Separate TranslucencyがOnのときにのみ成り立つ手法です。「どうにかして既存のポストプロセスのDOFをパーティクルにかけられないか?しかし、エンジンの拡張などはしたくない。。。」という要求を成り立たせるために、”ぼける距離にあるパーティクルのマテリアルは、(デプスを書き込む)Maskedに設定する。”という手法を考えました。距離に応じてパーティクルの挙動を変える。。。つまりLOD(Level Of Detail)を使ったパーティクル制御です。

LOD Particleの細かな設定方法は公式に載っていますので、こちらを参考にしてください。
Unreal Engine | パーティクル システムの詳細度 (LOD)

ボケる範囲のマテリアルをBlendModeをMaskedに変更します。(下図)

左:ピント合うLODのマテリアル。右:ぼやけるLODのマテリアル


確認すると、Maskedに設定したパーティクルは確かにDepthを書き込むことができています。

右のLODがかかったパーティクルのデプスが書き込まれる。


この状態でぼかしたのが、下図、右のパーティクルです。この手法だと、前手法のようにマテリアルを拡張しないため、処理負荷は増大しないという利点があります。が。

LOD&Maksedマテリアルを用いたパーティクルのブラー


まあまあな感じもしますが、実は全然ダメです。Gif画像にしてみました。


LODの切り替え


LODの問題として、切り替わりが滑らかにならない問題があります。また、(DepthOfFieldFunctionのように)ポストプロセスのDOFと連動してくれたりはしません。なので、LODが切り替わる距離をDOFのぼやける距離と合う様に自分で設定しなければいけません。上記の煙もちゃんと設定すればもっとうまくいくかもしれませんが、そもそも、半透明に板のデプスを与えるということも無理やりすぎるので、ここで断念しました。

まとめ: なぜ実用的じゃないか


半透明+DOFを実現できないか、簡単ですが自分の試行錯誤を説明させていただきました。がしかし、がしかしだ。これの最大の欠点は、処理負荷や調整よりも修正項目の多さです。やることが非常に多い。今回の検証では煙一個、つまりエミッター一個だけの修正ですみました。ですが、例えばStarterContentsの爆発と炎のパーティクルを見てみます。


爆発のParticleはエミッターが5個


炎のParticleはエミッターが6個


このように一つのパーティクルにも複数のエミッターがあります。DOFのためにこんなに沢山の修正してられっか!というのが正直なところです。
ということで、ここまで説明してきて身も蓋もないのですが、実用的じゃない例を紹介させていただきました。
誰かがより良い手法を教えてくれるのをお待ちしております。

まとめ
問題点
半透明物体はDepthを描画しないため、Depthを用いるポストエフェクトのDOFと非常に相性が悪い。
解決策の検証
半透明描画自身にDOF機能を持たせるか、デプスを書き込むことによってポストエフェクトのDOFがかかるようにしないか?この2点を軸に考えた。どの案も、処理負荷の増大、自身での細かなパラメータ設定と一長一短がある。
最大の欠点
説明した手法では、一つのパーティクルにDOF効果を与えるためだけでも、使われる全種類のマテリアル/ParticleLODモデルを拡張しなければならない。




読んで頂ありがとうございます。


2014 UE4 Advent Calender. ウサギからウサギへバトンを託します。
次回は関西で勢力的に活動なさってる栗坂こなべさんの「UE4でOculus Riftコンテンツを作る入門記事(を予定)」です。自分もOculus+UE4で色々試してるので、非常に楽しみです!



【UE4】GPUコストの高いHZBとはどんな機能?

※本記事へのフォーラムを立ち上げました。色んなご意見がありましたら、是非こちらのフォーラムでご指摘や議論をしていければと思います。

HZBの仕組みと負荷の高さについてまとめました(2014 advent calender )



発端: HZBはOffにしたほうが良い?

Oculus開発などのために、最近ではUE4でパフォーマンスを出す方法がよく議題にあがります。
そんな時によく

"HZBをオフにしてみては?"

という意見を聞きます。


例えば、EpicGames下田さんのこの記事では。。。

Oculus ConnectでのNickのプレゼンテーションでShowdownデモの最適化でHZBはOFFにしたと説明していましたが「r.HZBOcclusion 0」とコンソールコマンドを打つ事でOFFにできます。

http://qiita.com/junyash/items/3ba225d8a2f86046cd23


またUE4の公式でも、最適化のアドバイスの部分で。。。
Unreal Engine | GPU プロファイリング

オクルージョン カリング:HZB オクルージョンの負荷は常に高いですが、オブジェクト当たりの負荷は小さめです。r.HZBOcclusion を切り替えて、オンにしなくても大丈夫が確認します。

https://docs.unrealengine.com/latest/JPN/Engine/Performance/GPU/index.html

このように、最適化の第一手として、
"HZBをOn/Offにして負荷を計測し、高速な方を選ぶ。"
というのが通例になっています。
が、"HZBという機能は何をしてんの?"という日本語資料は、現時点ではあまりないようです。
今回はこのHZBについて簡単にまとめてみたいと思います。
作業効率が倍になったり、新しい表現ができるようになわるわけではないです。スッキリさせたい人向けです。
検証不十分のため誤りがあるかもしれませんが、よろしくお願いします。

アジェンダ: UE4のHZB(Hierarchical Z-Buffer)について

  1. HZBとはどんなデータか?
  2. HZBオクルージョンカリングの仕組み
  3. HZBはどうして負荷が高い?
  4. HZBが有効なシーンは?
  5. 終わり
  6. 備考. ScreenSpaceReflectionのBuildHZBは?

検証バージョンはUE4.6、またDX11の範囲のみ絞っております。
(基本的なアルゴリズムは同じなので問題無さそうです。)
(HZBとは本来はデータ形式ですが、UE4ではHZBを用いたオクルージョンカリングを"HZB"と言っているので、今回はHZB=HZBオクルージョンカリングとして説明させていただきます。)


1. HZBとはどんなデータか?

まず、HZBとはHierarchical Z-Bufferの略です。名前の通り、階層化されたZ-Bufferです。そういうと特殊なものに聞こえますが、つまりただのテクスチャのMipMapです。
UE4では、1フレーム前のZバッファからこのHZBというテクスチャを作成します。
(デフォルトは、一番下が512*256ピクセルで、8段です。)
1フレーム前を使って平気なのかと言うと、30fps/60fpsでは1フレーム前のデプスも現在のフレームのデプスもだいたい同じだろうという前提のもとで行っており、問題になるようなシビアなシーンは殆どないと考えられています。
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ただしこのMipmapの作成は一工夫されています。UE4のHZBは、近隣のデプス値の中から、"一番遠いデプス値"を選んでMipMapを作成していきます。(下図)
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このHZBを使って、後にオクルージョンカリングを行います。


2. HZBオクルージョンカリングの仕組み

前の節で作成したHZBを使って、オクルージョンカリングを行います。
オクルージョンカリングとは、前景のオブジェクトによって完全に見えないオブジェクトを前もって探しておき、それらをレンダリング計算から除外して計算コストを下げる手法です。
不透明な壁の裏に500万ポリゴンのキャラクタがいても、映らない事を判定して前もって省いておくので、(GPUの)レンダリングコストを減らしてくれます。

ではどうやって、あるオブジェクトが見えるか見えないかを判定するか?非常に単純な3工程なので以下で簡単に説明します。

2-1. オブジェクトのバウンディングボックスがスクリーンのどれくらいの範囲に描画されるかを調べます。

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2-2. 1で調べた範囲のZ値を、前もって作って置いたHZBから読み込みます。これは、”バウンディングボックスの描画範囲で最遠のデプス値”となります。

このとき、バウンディングボックスを内包できるMipのレベルを調べて、そこからから読み込みます。
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(備考)もしも半端なところにボックスがある場合、4近傍の周りのデプスを取って来て、それらの最遠のデプス値を使ったりもしてます。
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2-3. "(HZBから読み込んだ)その範囲の一番遠いデプス" よりも "バウンディングボックスが完全に後ろにある場合" オブジェクトは絶対に映らないので、描画されない用フラグをつける。

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まとめると以下の流れです。

HZBオクルージョン判定の流れ(SubmitHZB(のTestHZB))

  1. オブジェクトのバウンディングボックスがスクリーンのどれくらいの範囲に描画されるかを調べます。
  2. その範囲の最遠のZ値を、前もって作って置いたHZBから読み込みます。
  3. "(HZBから読み込んだ)その範囲の一番遠いデプス" よりも "バウンディングボックスが完全に後ろにある場合" オブジェクトは絶対に映らないので、描画されない用フラグをつける。

このようにして、どんな高ポリゴンのオブジェクトだろうと、バウンディングボックスとHZBテクスチャの比較のみで済むので、非常に低負荷にオクルージョン判定ができます。*1



じゃあ、なんで重たいんだよ?



3. HZBはどうして負荷が高い?~GPU⇒CPUへのデータ転送の重たさ。~

上で説明したとおり、HZBでやることは2つ。

  1. HZBを作る。(BuildHZB)
  2. HZBを使って、見えないオブジェクトを算出する。(SubmitHZB)

UE4内でこの2つの作業はBuildHZB, SubmitHZBと呼ばれます。

実際にProfileGPUの中身を見てみます。
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この中のHZBの中を見てみると、確かにBuildHZB、SubmitHZBがあります。
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こう見ると、HZBを作成しているBuildHZBは処理負荷が全くかかっていません。というか今回の場合、HZBの負荷の1%にもなっていません!
ミップマップを作っているだけなので、そこまで重たくなることは確かになさそうです。

処理負荷の99%は、SubmitHZBです。ここでSubmitHZBの中を見てみると。。
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TestHZBというのが0.02出てきました。これは実はSubmitHZBの”見えないオブジェクトを算出する”というメインの部分です。やはりこちらも軽いのです。バウンディングボックスとテクスチャ(HZB)の値を比較しているだけですから。(ですので、大量にオブジェクトがあったとしても、この部分の負荷が跳ね上がりはしないと考えられます。)
ということでHZBのアルゴリズムの外で、98%以上の負荷がかかっています。
では何をやっているかというと。。

HZBのメインのボトルネックは、オクルージョンの判定結果をGPUからCPU(のメモリ)に転送しているからです。

というのが答えになります。

HZBの作成も、オクルージョンのテストも、どちらもGPUで行われています。ということは、CPU側に”どのオブジェクトが見えて、どのオブジェクトは見えない?”という結果を返してあげなければいけません。

図のように、オクルージョンの判定(TestHZB)もGPUで行われるため、GPU側はオクルージョンの判定結果をCPUに戻してあげないといけません。これが非常に重たい原因です。しかも、転送コストは一定なので、ユーザがアセットの作り方やレベルの作成方法などで削減できない部分です。


4. HZBが有効なシーンは?~Oculusには無理じゃね?~

うーん。。。。色々と調査していたのですが、具体的に判明しておりません。
実際、HZBによって沢山のオブジェクトがカリングされるようなシーン。。。があるのか微妙な気がします。(調査不足なのは否めませんが。)

というのも、この"カリング"という工程はHZBオクルージョンだけじゃなく、視野の外のオブジェクトを除外するフラスタムカリング、スタティックなオブジェクトの見える領域を前もって計算するPrecomputed Visibilityなど色々あります。深く検証はしていませんが、HZBよりも前に走る上記2つのカリングが非常によく効き、HZBまで至るオブジェクトはそんなにないのでは??と考えています。

動的に動く壁によって隠れる大量のキャラクタ。。。なのかとも考えましたが、ちょっと調べきれておりません。海外Forumでも有効な意見は発見できなかったので、みな効き目を模索しているところでしょうか。何れにせよ、動的なオブジェクトが大量に出てくる物量の多いシーンでこそHZBは効いてくると思われます。

しかし、断言できそうな事もあります。Oculusで75FPS(はたまた今後は90FPS)を出そうとすると、CPU/GPU共にかなりシビアに負荷を制御しなければいけません。
90FPS出そうとするならば、CPUの制限からも、そんなに大量のオブジェクトを投入できそうもありません。結果、HZBが効果的に効くシーンを、そもそも作れない可能性が高いです。
ということで、やはり最初の提案に至ります。

"HZBをオフにしてみては?(特にOculusするなら)"



5. おわり

読んで頂きありがとうございます。
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HZBについて簡単にまとめてみました。
”名前は聞くけど、何してんの?”と思っていた方々が少しでもすっきりできたら幸いです。
ソースを読んで、面白いことなども色々発見できたので、それはまた後日改めてまとめようと思います!


次回はとげとげさん@火曜西く25a (@checkela) | Twitterさんの"UE4でミクさんに可愛く踊ってもらう方法(予定)"です!華のある投稿になりそうなので、いまから楽しみです!
Unreal Engine 4 (UE4) Advent Calendar 2014 - Qiita





備考: SSR(ScreenSpaceReflection)のBuildHZBとは?

r.HZBOcclusionのOn/Offに関係なく、SSR(ScreenSpaceReflection)をOnにすると、BuildHZBがあります。

実はSSRもHZBを使います。もしもHZBオクルージョンで先にHZBを作成していた場合、SSRで呼ばれるBuildHZBは何もしません。もしもHZBオクルージョンをオフにしてた場合、SSRを計算するタイミングでBuildHZBによりHZBが作成されます。いずれにせよ、BuildHZBはHZBを作成する作業なので、負荷はほとんどありません。

”あれ?HZBOcclusionをOffにしたはずなのにBuildHZBとかいうのがプロファイルに出てくる。。”と考えてた方は気にしないで大丈夫と思います。
SSRの内部で、高速かつ粗くRaycastを行うためにHZB必要としています。
ですが、HZBオクルージョンのようにCPUに結果を戻したりしないというか、そもそもSubmitHZBの作業はSSRでは全く走らないので問題ないということです。
それとは関係なく、SSRも重いですけど。。。


参考資料



https://answers.unrealengine.com/questions/24425/whats-submit-hzb-its-consuming-high-gpu-resous.html/
深度バッファのレンジと精度を最大化する

*1:正規化デバイス座標系への変換やどのMipレベルを選ぶかなどは勿論ありますが、高負荷とはいえません。

エイドが最高!! 第20回 星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン

快晴の野辺山高原!!
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ロードはあまり好きではないのですが、楽しそうだったので参加してみました。


大会概要

  • URL : 神奈川県・山梨県東部トレイルラン連絡協議会オフィシャルサイト:第6回 東丹沢宮ヶ瀬トレイルレース]
  • 大会名: 第20回 星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン
  • 日時 : 2014/5/18(日)
  • 場所 : 長野県南佐久郡野辺山高原一帯(レタスで有名な川上村)
  • 出走時間: 5:00
  • 距離: 100k
  • 制限時間: 14時間
  • 景観: 再考標高は1900m. 山頂にはいかないですが広大で見晴らしの良い景色の中を走れます。ロードとしては贅沢なのでは?
  • 地面: 20km程トレイルと言われますが、ただの砂利道なので登山道ではありません!他はコンクリートでくだりも多いので、膝を気を付けたいところ。
  • 前泊?: 都心からは必須です。朝5時スタートですし。
  • 風呂?: あります。ですが時間制限と共に営業が終わるので、入りたければは制限時間より一時間以上前にゴールしないといけません。(僕は無理だった。)
  • 備考: 完走率6割~7割と厳しいレース。途中に温泉が三か所あってはいっていい。入ってる人もいたみたいですが、自分みたいなへっぽこは入ったらまず間に合わないので黙々と走る。そして、なんといってもエイドが最高。

雑感

個人的なファンランおすすめ度は5点満点中5点。
はじめてのロードのウルトラでしたが、きついきつい!
完走率の低さは、アップダウンの多さに対する時間制限の厳しさでしょうか?
時間制限20分前にゴールした自分でも、順位は半分よりちょっと上くらいでした。

がしかし、

  • 天気に恵まれ、景色にめぐまれ。
  • 5km毎にエイドがあるという親切設計。
  • どのエイドにもバナナと梅干とヴァームウォーターがあるという。
  • 大きなエイドでは、お蕎麦やお汁粉やおにぎりなどを出してくれる。
  • 地元の人たちの自作エイドも沢山あって、手作りの野沢菜とか出してくれて幸せ。

と、最高の景色でもりもり食べれて飲んでと非常に幸せでした!!

コースは確かにアップダウンが激しいし、そもそも100kmだから長いけど、出れてよかった。また出たい。と思える良いレースでした。

ありがとうございました!

撮影記録(エイド以外)

朝5時。気温は0度の極寒の中スタート。
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さむいっ。がこのあと20度まであがるので薄着で。
自分は防寒具とジェルをいれる小さなポシェット一個で挑みました。


スタート!寒い!
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途中で踏切。これはみんな笑ってました。
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トレイルと呼ばれる普通の砂利道。
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コース最高地点。景観はまあまあ。
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レース最初のほうなので、あまりみんな立ち止まらない。

30kmぐらい?でトレイルと呼ばれる砂利道終了
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物足りない。。。

42kmゴール!だがウルトラではまだ半分にも満たしていない。。
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ちなみに42km地点など数か所に自分の荷物を置いておくことができます。
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便利!自分はめんどくさかったのでここでは休むだけ。


その後下りつつ受けて58km地点
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このとき、くだりに左ひざをやられ、一気にスピードが出なくなる。

リタイアしようか悩む。が、よちよち走る。
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リタイアしようか悩む。が、よちよち走る。
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ここからののぼりがきついと言われていますが、
みんなとぼとぼ歩いていました。ファンランの人たちはのぼりは歩くみたいです。
僕はもちろん歩きます。


10時間30分かけて79kmまで上る。あとは下るだけ!
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でも下りたくないんだよね。。。膝がもうだめだめで。
登る方が全然楽。
くだりは激痛。


しかし絶景。よちよち歩き走る。
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ラスト10kmで左ひざが限界となり、ひきずりながら1時間45分...
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13時間40分でゴール!制限時間ぎりぎり20分前!
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足は痛かったけど、親切で素晴らしい大会でした。
また出たいっ。


ちなみに出場特典はバッグとTシャツ。
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完走するとメダルがもらえます。

撮影記録(エイド!)

殆ど全てのエイドにある梅干しなど
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水分もビタミンもエネルギーも取れて超美味しい
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温かい飲み物も沢山!松竹のお吸い物!
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たまにはおにぎりやアンパンも。長いレースだからちゃんと食べないとガス欠に。
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三杯おかわりした、おしるこ!
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50km地点ではお蕎麦を目の前で茹でてふるまってくれました!
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ということで、13時間のレースを乗り切れたのは
こんなに沢山の美味しいエイドがあったからです。
ありがとーございました!!


読んで頂きありがとうございます。

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走ってるの?食べてるの?

(今回はロードだったのでアクションカムはなしです。)

2014年: 第6回東丹沢宮ケ瀬トレイルレース(32km)

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ハセツネ30kmから一週間。第6回東丹沢宮ケ瀬トレイルレースにも参加してまりましたー。

大会概要

  • URL : 神奈川県・山梨県東部トレイルラン連絡協議会オフィシャルサイト:第6回 東丹沢宮ヶ瀬トレイルレース]
  • 大会名: 第6回東丹沢宮ケ瀬トレイルレース
  • 日時 : 2014/4/20(日)
  • 場所 : 宮ヶ瀬湖畔ー早戸川林道周回コース(横浜線橋本駅からトレイルバス運行)
  • 出走時間: 8:00
  • 距離: 32k
  • 制限時間: 7時間
  • 景観: 標高は高くなく絶景ではない。ですが新緑の気持ちよさはあるはず!
  • 地面: 当日は雪の残るぐっちゃぐちゃなドロの中を走りました。でも、晴れればすごい気持ち良いトレイルなんじゃ。。なかろうか。
  • 前泊?: 都心からならば、朝一の電車で参加可能。
  • 風呂?: なし
  • 備考: 季節のわりに極寒でした。今年は山頂は雪が残っており、地面も泥まみれで危険でした。天候にすごい左右されそうなトレイルです。でもロードも多いですが。

雑感

個人的な初心者ファンランおすすめ度は5点満点中2点。
コースとしては全然きつくありません!
ちょっとロードが長いので、トレイル好きには物足りないかもしれませんが。。
時間制限も厳しくないのでゆっくり走ってればゴールに行けます。

がしかし。今年は地面がぐちゃぐちゃで、下りは結構危険でした。
そして、コース最高地点も山頂というか開けた場所じゃないので、あまり達成感なく。。。
トレイル初心者には向かないかなと。。
ただ、晴れたら。。。と予想するとトレイルはかなり気持ち良いはずです。
ロードとのバランスも、ロードからトレイル始めた人にはお勧めかも。
なんにせよ、日帰りできるしね。

でもやっぱり、お風呂がないのはいやかなー。
仮設テントで着替えてさようならなので、ちょっと切ない気もします!

撮影記録

はじめは10kmほど?ゆっくりロードを登ります。
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楽しさはあんまりないかも。。登るのみ。


10m地点でエイド!ハセツネ30ではないからね。うれしい
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トレイルに入って登り出すと。。あれ?雪?お?
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山頂も特に景色はよくなくっていうか見えねえよ。
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もくもくと下るのです。


ロードに戻れば綺麗で静かな湖を走れます。
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晴れてほしかったなぁ。

アクションカムで撮ってきたダイジェスト。

トレイル記録: 第6回東丹沢宮ケ瀬トレイルレース



読んで頂きありがとうございます。

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もうちょっと見応えのある写真撮れよ。

2014年: ハセツネ30K

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ハセツネ30Kmに出場してきましたっ。

大会概要

  • URL : ハセツネ30K|ハセツネ(長谷川恒男)カップ 日本山岳耐久レース
  • 大会名: ハセツネ30K
  • 日時 : 2014/4/13(日)
  • 場所 : 東京都奥多摩山域(JR武蔵五日市駅下車)
  • 出走時間: 9:00
  • 距離: 30k
  • 制限時間: 6時間30分
  • 景観: 標高は高くなく、当日は曇りだったので景観は良くなかった。
  • 地面: 地面は乾いていて比較的気持ちの良いコースだったと。
  • 前泊?: 都心からならば、朝一の電車で参加可能。
  • 風呂?: なし
  • 備考: エイドがありません! ゆっくり走ると大渋滞(1時間弱)に巻き込まれました!ハセツネへの出場権があるのでそれ狙いのランナーが多い印象です。

雑感

個人的なファンランおすすめ度は5点満点中3点。
都心から日帰りで行けるこの大会。
初心者にもおすすめといわれることもありますが、、、
以下の理由から、"はじめての人にはおすすめしちゃいけない。"と思います。

  • エイドがない。
  • お風呂がない。
  • 渋滞のせいで元気なのに制限時間を気にしないといけない
  • 特に景観はよくない。

初めての人には、山登りで心拍数あがってめちゃくちゃきついけど。。。
登り切ったら絶景で、
下りでなんかハイになったりして、
エイドでもりもり食べて、
エイドじゃなくても補給食もりもり食べて、
くたくたになってゴールして。
気持ちのよい温泉とかにはいって。。。。

ってしてほしいというか、自分がそれでハマったので。
やっぱりハセツネのコンセプトの”ストイック!”みたいな大会はトレランの中でも珍しいので、
ファンランの人達には敷居が高いかと。。。
できれば都心の人々は一泊二日ぐらいの小旅行として長野とかのトレランに出て見てほしいものです。
菅平とか。。。(最近天気悪いけど。)

自分はハセツネ30は今後はトレーニングとして出るかもしれません。
都心で日帰りはやっぱり魅力的だし。


撮影記録

人気な大会だけあってすごい人口密度
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胸にアクションカム着けて走りましたよ。はい。
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問題の渋滞。1時間ほど極寒の地を並ぶ。
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アクションカムで撮ってきたダイジェスト。

2014ハセツネ30 ファンラン
雰囲気だけでもつかめると。


読んで頂きありがとうございます。

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山は寒くなるからな。防寒対策は真夏でも気をつけろよ。

ウェアラブルカメラを着けてトレイルファンランのログをつけてきます。

はじめまして。
スミオです。

今大流行のトレイルランニング
フルマラソンに飽きた人達が楽しみを求めて山を走っています。
自分もそんな一人。

だけど、山だからこそ、色んなレースがあったり、色んなグッズがあります。
初めての人は、
”どのレースに出ればいいんだろう。。。”
”何をそろえればいいんだろう。。。”
と悩むこと多く。

自分も新しいレースの出場を検討する際は、
インターネットで検索し色々な人達のブログを拝見してから決めています。
なので、自分のログとしても勿論ですが、誰かの参考として、
日々のトレイルやスポーツについて記載していこう思います。

そして僕は競技として走ってはいません。
あくまでファンラン。山を楽しんで走る事を優先しています。
そんな方々へ向けてこのブログも書いていきます。

ちょっとはブログに色を着けてみようと。。。
出れるレースはウェアラブルカメラで撮影してきます。


勢いで買ったSonyアクションカムHDR-AS100VR(ライブビューリモコン付き)


こんな恥ずかしいかっこですが、ネタにもなるので。

レース中はやっぱり邪魔w


アクションカムのレビューも色々していこうかと。
ゆるりとやっていきますので、よろしくお願い致します。


ちゃんと続けろよ?
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読んでいただきありがとうございます。
〆はうさぎの"先生"